pianissimo.

フッと……。困ったような安心したような、複雑な笑みをライガは薄っすら浮かべた。


「ん、ゴメン」


またポツンと落とされた謝罪に胸がズキリと痛む。私がライガを困らせているような気がして苦しい。唇をキュッと結んで俯いた。



「嘘は良くない。凜子先輩に、嘘は似合わない」


切なさも愛しさも含んでいるような優しい声音、穏やかな口調。

色々なものが胸の奥から一気に迫り上げて来て泣きたくなった。



「それが、誰かのための嘘でも?」

ゆるゆると視線をライガに戻し、真っ直ぐ見詰めて問う。

どうして今そんなこと……。そう思うも、ライガが言った『嘘は良くない』、これに反発したい気持ちがどこかにあった。



「内容にもよるけど……」

ライガは躊躇いがちに口を開くも、すぐに口籠った。そうして、テーブルの上に視線を落とす。何か考えているような間をほんの少し挟んでから、再びライガは視線を上げて私を見た。