pianissimo.

コトッ――

ライガがグラスをテーブルの上に乱暴に置いた。


見れば、さっきまで結構な量、残っていたはずのアイスコーヒーが、すっかり飲み干してあって、グラスの中には氷だけが綺麗に積み重なっていた。



「アイスティー。氷多め。シロップ4つ。あっちで入れて来いよ? ゴミ増えっから」

冷ややかで刺々しい命令形。


「何で私がー?」

「お前、彼女だろ」


穏やかな声音なのに、有無を言わさぬ重厚感があって、関係ない私まで圧倒された。表情も至って涼しげ。だけど、何故かもの凄い迫力がある。


静かだけど強烈な威圧感。

ライガには、そんな不思議な雰囲気があって。それが周りの人たちを惹きつけて止まないのだと勝手に思う。