服を着終えた私たちは、前後に重なってベッド脇に腰を下ろしていた。ライガはベッド側面に、私はライガの胸に背中を預けて。



背後でゴソリと動く気配を感じて、ほんの少し振り返れば、ライガがズボンのサイドポケットから携帯電話を取り出したところだった。



「携番、教えて」

唇を必要以上に私の耳に寄せてライガが囁く。くすぐったくて肩をすぼめて首も傾げれば、頬にキスされクイッと頭を元の位置に戻された。

二人揃って小さく笑い声を漏らした。たったそれだけのことで、私の心は悦びに弾む。



左肘でライガのお腹をツンと軽く一突きしてから、部屋に入ってすぐ足元に放ったきりの鞄に手を伸ばした。


上体を前に倒し、あと少しで届くって時に、ライガが私のお腹に回したままの右腕に、キュッと力を込めて邪魔をする。