pianissimo.

「でも、あいつらの気持ち、わからなくもないから。屋上行ったら姫花たちがイチャついてて、こっちはこっちで、俺が……ね。そら嫌みぐらい言いたくもなるよな?」



屋上に居たのは姫花ちゃんと『金持ちの坊ちゃん』だったのか……。


ライガの言っていること、頭ではちゃんと理解できたつもり。それでもやっぱり、思い出すだけでムカムカする私はきっと、ライガよりずっと幼稚なんだろうと思う。


悔しいけど……。



「わからない。わかりたくない。未だにムカつく」


ぎゅっとライガの胸に自分の顔を押し付けて、モゴモゴと籠もった声で不満げにこぼした。



ライガは、ははっと短い笑い声を漏らして、私の頭を撫でてくれながら、

「俺のために怒ってる先輩、可愛い」

なんて言う。