pianissimo.

頭にカッと血が昇った。本当に最低なヤツラだ、やっぱり一言文句を言ってやらないと、どうにも気が済まない。


無意識に、駆け出そうと一歩を踏み出した瞬間、ライガに後ろから腕を掴まれ、グンと引き留められた。

勢いよく振り返れば、「いいって、言わせとけば」なんて、諦めたような苦笑を浮かべてライガは言う。



「どうして? ライガはムカつかないの? それにあの人たち……」

そこまで言って、ハッとして口をつぐんだ。ライガは知らないんだった。屋上に私たちを閉じ込めた犯人はヤツラだってこと。


けれど察しがいいライガは、すぐに勘付いた。


「屋上の鍵……あいつら?」


キュッと唇を結んで黙り込んでしまった私に、薄っすら微笑んで穏やかに問う。