pianissimo.

「今……した?」

「ん」

答えてライガはニカッと笑う。してやったりの満足げな顔。やられた。悔しい。

でも、嬉しい。



ライガがゆっくりと身を起こして私から離れた。つられて私も立ち上がる。自分の意志で、と言うよりまるで、見えない糸か何かに引っ張り上げられたような感覚だった。


向き合って立ち、ライガを見上げた。私を見詰め返すライガの眼差しは、穏やかで温かい。視線に抱き締められているような、そんな心地良さに気持ちが安らぐ。



ライガのことが愛しくて仕方がないのは、今に始まったことじゃない。でも、もしかしたらライガも? ライガも私のこと……?

そんな風に、バカみたいな勘違いを私にさせてしまうライガの優しさが、憎らしかったりもする。


本当に、複雑。