pianissimo.

「野球、やってたの?」


また何となく尋ねれば、「ん」と短かい返事だったけど、ライガの瞳が少年のように輝いた。そして、「小学校ん時にね」と。キラキラの笑顔でライガは付け足した。



「どこ守ってたの?」

「ピッチャー」

「すごっ!」

「……って言いたいとこだけど、ショート。そして1番バッター」

「ショートだって凄いじゃん。内野の要でしょ? それに少年野球の1番って、4番並みに打てる子じゃなかったっけ?」


ショートって言ったら俊敏さが必要不可欠だ。ライガにピッタリ、と思った。投げるだけのピッチャーなんかよりずっと格好いい。



「先輩も野球、好き?」

ライガが期待をモリモリ込めた眼差しを注いでくるから、『それほどでも』なんて答え難くて。


「うん。父親の影響でね」

つい、話を合わせてしまった。