pianissimo.

しまった。すっかり忘れてた。



たちまちボンッと顔に全身の熱が集まってくる。誤魔化そうとして、両頬を思い切りブウと膨らませば、「おっ、可愛い」などと、お世辞丸出しの褒め言葉をシレッと口にして、顔をクシャリとさせてまた笑った。


「凜子先輩、自爆」

更にそう言って、ライガは愉しげに肩を揺らす。



軍手を左手に装着したライガ。「左利き?」と何となく尋ねたら、「うん。でも右投げ左打ち」と肯定プラスアルファで返って来た。


野球の話かな? 何だよ、その余分な情報提供。

余分……でもないか。



ライガのことなら何でも、どんな些細なことでも知りたい。