pianissimo.

「嫌だった?」

私の鼓膜に伝わる小さな振動。けれど胸にズドンと響く。


嫌なはずない。だけど……。


「ライガ、彼女いるじゃん」

また答えになっていない答え。



決して冷ややかではなく、むしろ温かくて優しい無表情で、ライガはじっと私を見詰め続ける。艶やかな視線が熱い。


見下ろされている圧迫感が息苦しくて、無意識にライガの胸を両手で力なく押していた。

思ったより厚くて頑丈そうなそれ。ライガはやっぱり男なんだ、と。必要以上に意識してしまい、気持ちが昂ってグラグラ揺れる。



「彼女いるなら、嫌?」

祈るような懇願するような切なげな瞳で言うライガ。狡い質問だ。ライガは狡い。