pianissimo.

「だって俺、嫌われたくねーもん」

ライガがフワッと柔らかい笑みを浮かべた。その優しい表情に、私の中で何かがトロンと溶けた。



そして――
唇がそっと重なった。


うっわぁー。そんな言葉しか浮かばない。ボキャブラリーのなさに呆れる。いや、そうじゃなくて……。


すぐに離れて、ほんの少しの隙間を作ったライガに、

「なんで?」

と聞けば、「逃げないから」と。少しも悪びれることなく涼しげに答える。



確かに。確かに、『逃げないとキスする』という犯行予告はこの耳で聞いた。でも、でも駄目でしょう? だってライガは……ライガには……。