「潤―!!彼方―!!翠―!!夏樹、い
たよ〜!!!!」

………と、ブンブンと手を振って
居場所をアピールする健。




「夏樹〜どこ行ってたんだよ……
……って、お、女っ?」

やって来た彼方は、
目をこれでもかってくらい
見開いて、びっくりした顔で
あたし…ではなく、

夏樹を見た。


…………それは翠も同じだった。

















………だけどホントは。

正確に言うと、
彼方と翠が驚いて見ていたのは、


あたしと夏樹の、“繋がれた手”
だったなんてそんなこと、




あたしは知る由もなかった―…。