「潤? 大丈夫か? お前がこんな
こと、珍しい」

「…………あ…夏樹…。わ、ワリ
ィ……。つか、サンキュー…」

わけわかんねぇ話になってるから
つい…。

幸いなことに、床にコーヒーは
ほんの少ししか、
こぼれていなかった。


それを拭くのを
手伝ってくれたのは、
意外にも夏樹だった。




「…………やっぱり、そう思う??
翠」

床を拭いてる間も、
健たちの話は続いた。


ちょっとショック…
否、かなりショックそうな声で
そう言った健。


「でも、それ以外考えられねぇよ
な」

「…………そう…だね…」

―――そのあとも少し話は続き、
結局…健も彼方も翠も、


“遥と琉美は付き合っている”

……と言う結論で
その話は終わったようで、
いつしか話題は、
夏休みのことへと変わっていた。