「ご、ごめん!!遥ッ!!」
遥の服にジュースを
こぼしてしまった張本人・健が
焦ったようにそう謝った。
「遥。大丈夫?」
………そう言って、
触ろうとした健と遥の間に
さりげなく入り、
遥の服についたシミに
ハンカチをあてだした琉美。
………………今のって…。
……このときはまだ、
“なんとなく”だったけど、
“琉美は知っている”
……ような、そんな気がした。
「いや…別にジュースくらい、全
然大丈夫だから」
“冷たいやつだから、
火傷もねぇし”
特に気にする様子もなく、
サラッとそう言う遥。
…………いやいやいやいや!!
少しは気にしろよな…。
まぁ…遥らしいっちゃ
遥らしいけど。