「ね、お兄ちゃん。遥君って、ど
んな子?」

―――お祭りも終わり、
家に帰ってから、
お兄ちゃんにそう聞いた。


「遥? どうして?」

「いいから、教えてよ!!遥君って
どんな子???」

―――ホントは、
“いつから荒高に通ってるのか”
が知りたいんだけど…

いきなりそんなこと聞いたら、
怪しまれちゃうから、

遥君に興味持った的な素振りを
見せてから少しずつ聞き出す……

…………つってもお兄ちゃんは
すごく勘が鋭いから、
すぐ気づいちゃいそうだけど。










「遥は、女装がよく似合うよ」

「…うん。そんな感じは、した」

―――女装がよく似合うって…
そりゃそうでしょ。


あたしの勘が外れてなければ、
遥君…否、“遥”は―………。