「…………ね、遥?」 「ん? 何?」 「海行こーね?」 「…………は?」 「夏休み、海もプールも、たっ… くさん行こうね?いっぱい遊ぼ? 遥の家にお泊まりもしたいな〜」 笑顔でそう言ってきた琉美。 天然か、策士か。 それはわからないし、 わからなくていい。 だって…今のたった一言で、 不安定でぐらぐらしていた あたしの気持ちが、 ほんの…ほんの少しだけ、 安定したから―…。 琉美、ありがとうー…。