「……………」

「陽希さん?どうかしましたか?
そんな険しい顔をして」

………その女2人組の後ろ姿を、
見えなくなるまで眺めて。


考え込んでいたらいつのまにか、
眉間にシワがよっていたらしい。





「んなわけ…ねぇって」

「…………はい?」

―――今の浴衣姿の女が、
蘭華なわけ…

遥さんなわけ……ない。





「………フッ。俺も、落ちぶれたも
のだな」

「……………????」

―――蘭華と一般人を
間違えるとは。





馬鹿にも程があるだろう―…。