**籠の中のお姫様**


驚いて振り返ると、そこには、
眼鏡をかけて、片手に本を持っている人がいた。

「…」
「…」

何も喋らない彼に、私も何て声をかければいいか分からなくて、2人の間に沈黙が訪れた。