・・・・・痛い。

 私は何度も何度も彼を許そうと思った。

彼がそう望んでいるのならば、何度も彼を許そうと思った。

でも、その度に心が痛んだ。

私は自分を裏切れなかった。

自分の怒りを、悲しみを、憎悪を、捨て去ることが出来なかった。

彼は、私に対して何度もその行為をしてきたのだと思うと情けなかった。

もしかしたら、彼は本当に私を愛していたのかもしれない。

少なくとも私よりは・・・・。

でも、もし彼が言ったとおり「許す」ことが愛だとしたら、私は愛なんていらない。

愛なんて欲しくない。

それはとても痛くて、苦しいものだから・・・。

痛い。

愛は痛い。

彼はそんなに痛いものを私にくれていたのに・・・・。

私って寂しい?

私って醜い?

私って汚い?

私って・・・・。

彼と別れてからも、私の心の痛みは止まない。

痛いよ。

痛い。

痛い。

愛は・・・・