よく考えてみると、舞奈と会うのは一学期の終業式以来。
夏休みに入って、毎日のようにメールしてたけど、私のケータイが8月に壊れてからは、連絡一つとってなかったっけ。

でも舞奈は、そんなこと、これっぽっちも考えていないはず。
だって夏休みから彼氏ができた、らしいから。
相手は同じクラスの、木村 慧。
クラスでは、かなりのムードメーカーで、性格も明るいため、みんなに人気がある。
外見もなかなかのイケメン。
夏休みは、ほぼ毎日、こいつと過ごしていたみたい。
羨ましい限りだけど、心から応援してる。

でもそのおかげで、一つ困っている事があった。


「てかね、聞いてよ結姫ぃ~!昨日、慧と電話してぇ~、でもお互い切れないじゃん?ずっと繋がってたいじゃん?気づいたら4時間も喋ってて、電話料金とか半端なくってぇ~!あはは!」


『毎日電話もメールもしすぎー!2日に1回は会ってるじゃん?だからぁ、たまには私とも遊んでよぉ~』


「結姫ってば可愛い~☆でも、舞奈は慧のものだよ?なーんちゃってぇ~!」


彼氏なんて作ったことない私は、内心、舞奈の話に着いていけてない。
そんな私を余所に、舞奈と放課後恋ばなをすることになった。

なんたって今日は3時間授業!
午前授業だったら、学校なんてへっちゃらだ。