「ねぇ裕子、聞いた?」 昼休みのチャイムと ほぼ同じタイミングで 後ろの席の真希が話しかけてきた 「何を?」 私は弁当を鞄から出して 真希の席に置いた そして向かいあって座る 「花子さんが出るんだって」 「花子さんって……あの?」 「そうそう!!」 真希は弁当を広げながら 話を続けた