寒さは絶頂に達し、足の爪先はすでに感覚がなかった

「なんか全校朝会出てる気分だな…」

私が白い息混じりに言うと益山が

「わかる!俺、手がもうヤバいね」

益山はビール片手に陽気に喋っていた

お参りの長い列を延々と並び順番が来るのを待った


「おい、ユキ!あれさぁ三浦じゃねぇ?」

益山はそう言うと御札売り場を指差した

「あ、ホントだ。バイトかな?」

御札売り場には中学時代にTop3には入るであろう三浦 久美子がいた

巫女さんの格好をしていて私と益山は釘づけだった

「あとで声かけてみようか?」

益山がそう言うと私は
「えー、俺喋った事ねぇよ。お前あんの?」
「あるわけねぇだろ」
なぜか逆ギレしている益山がいた

二人して見ているだけだったがいろんな想像が頭をかき立てた

「あいつヤリマンらしいぞ!彼氏はビジュアル系のバンドマンらしいがな…」

益山がそう言うと私が
「マジで?ヤリマンか…俺ちょっとヘコむなぁ…」

「俺ヤっちゃったよ」
隣りから正也が言ってきた


『?!』

二人そろって固まってしまった