そんな退屈で普通の生活も来週で終わる時が来る

卒業式も間近になり仲間内でパーティーを行うという

ただ場所はというと友達である勝谷の家でやるという

その勝谷から電話がかかってきた

「あっ、ユキ?あのさぁ来る途中にベニヤ板何枚か持ってきてくれない?」

「なんで?」

「いやぁさあ、みんなウチによくくるじゃん。それで床が抜けちゃったんだよね」


「…」

「なっ?頼んだよ」

「あっ、ちょっと待ってよ」

そう言って返事を聞かずに電話が切れてしまった

考える暇も無く益山とメンキンの三人で近所にあるホームセンターへ

意外にベニヤ板って高いことに気付いた三人だ

中学生の三人の持ち金ギリギリであった

メンキンが一言

「ところでどうやって持って行くの?」

私と益山が全く考えてない返事で

「あっ…」

自転車で来たものの持って帰る方法を考えていなかった

ここから勝谷の家まで自転車で約十分、歩きで約三十分はかかるだろう


無い頭をひねって出した答えが

「とりあえず二人が手で持って一人だけ自転車に乗って帰ろう」

とメンキンがいった

それに対して益山が

「俺たちのチャリどうすんだよ?」

「勝谷の家に着いて荷物置いてサンケツで行けばいいじゃん」

「どうやってサンケツすんだよ?」

「だから一人が立ちこぎ、一人がサドルに座る、もう一人が荷台に乗るんだよ」

私が

「つうか、俺重いけど大丈夫か?」

二人揃って

「お前は立ちこぎだ」

私はやっぱりと…感じた

益山が険しい顔で

「誰がチャリに乗って帰るんだ?」

「代わりばんこで運べばいいだろ」

三人ともぶつぶつ言いながら運ぶのであった