『ガムシャラ』という言葉が当てはまるくらい夢中になっていた

時間の概念がまったく掴めていなかったが眩しく輝いていた光よりも外全体がオレンジ色になっていた

そこに店長が

「誉志幸くん、お疲れ様！上がっていいよ。もう七時だから店閉めるから！」

「あっ、はい。もう七時ですか…早いなぁ」
もうそんな時間になっていた

仕事を上がり店長のご好意によりシャワーを浴びて食事をご馳走になることになった

若菜は疲れていないのか一人海に向かい走って行ってしまった

一泳ぎしたのだろうかすぐに戻って来てシャワールームに行ってしまった

シャワーを浴びている若菜から呼び出しがかかった

「なに？」

「悪いんだけどさぁ、シャンプーと替えの着替え持って来てよ」

「えっ、持って来てないの？」

「うん。早く！」

仕方なく若菜の車まで戻り着替えとシャンプー類をトランクから取り出し戻った

「持ってきたよ」

そう言うと若菜の入っている部屋が開きこちらを覗き手招きしていた

「ありがとう！早く入って！」

「なんで？」

「いいから早く入って！」

眉間にシワを寄せていたのでそこは黙って入った