『イルカ』に到着するとそこで待っていた益山と合流すると早速店長が私と若菜に軽く挨拶をしてくれると仕事内容が告げられた

「えーと、誉志幸くん、若菜さん!今日はよろしくお願いします。とりあえず誉志幸くんはかき氷と飲み物をよろしく。若菜さんは食事を運んだりしてください」

『はい、よろしくお願いします』

そう言うと二人に軽く仕事の説明をし持ち場に着いた

働いて見て分かったのだが夏場の海というのは朝早くから人が入るものだとわかった

時計はあるのだが私は全く見ていなかった

最後に見たのが朝七時半のみで既に時間がわからなくなっていた

気がつけば海は家族連れ、恋人同士、友達同士と人だらけになっていた

夏場ということで当然の様にかき氷が売れていた

店長には仕事中ではあるが私と若菜に十分水分を取りながらやってほしいと言われていた

そんな事で私と若菜は交代でかき氷を食べながら休憩をしていた

小さな屋根の下にいるが真夏の太陽光線には勝てなかった

来た時よりも肌が焼けているのがわかる

私は食事は取らなかった

いや、食欲がまったくわかずに水分のみを取っていた