「お、おい」
うるさい
「俺にくれるんじゃないの?」
うるさい
うるさい
「うまそうなのに」
うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい
谷内は、あたしの手元に自分の手をのばす。
「ちょうだ…『ガッ』
ちょっとだけ指先が触れた。
だから、振り払った。
触れないで。
本気でそう思った。
ドンッ
谷内を押し退けて、走って逃げた。
泣いてる顔なんてみせられない。
あたし、意味わかんないじゃん。
自分から八つ当たりみたいなことしておいて、勝手に泣き出すとか。
あぁ、なんであたしは相変わらずこんなんなんだろう。


