先生の言うことがきけないの?



ガラガラ


「失礼します…谷内…せんせ?い…ますか?」


「あれ、都筑さん?谷内先生は今ここにはいないよ」


期待していた顔ではなく、出てきたのは整った顔を持つ羽宮先生だった。


まぁ、メガネをはずした谷内には負けるけどね。


「都筑さんてさー…大人っぽい顔してるよね」


いきなりそんな言葉を投げかけられた。


「な、んですか、いきなり」


顔ちけ―よ!!


谷内で免疫ができたっていうか、谷内以外イケメンに見えなくなったというか、


キレイな羽宮先生の顔が近づいてきても、なんとも思わない。


近寄るんじゃねーよ、とは思ったけど。


「最近よくここで谷内先生と話してるよね…?二人っきりで、何してるの?」


笑ってきた。


笑うって言うか、ニヤッとするというか、


“陰”って感じの、笑顔だった。


怖いって、思った。


逃げなきゃって思うのに


足が動かない。


石にでもなったかのように。


「べつ、に、なにもしてないです。谷内、先生のしご、と、手伝ってるだけですけ、ど」