また同じ男が、下着を脱がそうと、谷間のあたりに手をかける。
もう…だめだ。
本当に、実花は逃げたのかもしれない。
そんなこと思いたくないけど。
実花とは親友だけど。
実花には…幸せになってほしいもん。
うちみたいになってほしくない。
「おい、なに泣いてんだ？いまさら後悔したっておせぇよ」
あれ…うち、泣いてた？
ほんとだ…頬のあたりがぬれてる気がする。
うちには、今の自分の感情がわからない。
悲しいの？
寂しいの？
悔しいの？
なんなの？
わかんないけど…
泣きたいのは確かだよ―――
だれか…助けて……
バァン！！！
