カチャ


…?


何の音だろう。


「!」


「ここでお仕置きされるのと、停学になるの…どっちがいい?」


あたしの顎をつかみ引き寄せられたその顔は、すごく整ってた。


キレイ…


そうとしか思えなかった。


でも…


「ちょ、な、なにを・・・」


メガネをはずした谷内に向かって、そう言葉を投げかけた。


「どっちがいいかってきいてんの」


「…」


答えられない。


どっちも嫌だし。


横目でドアをみる。


腕を伸ばせば…なんとか届きそう。


逃げよう…。


「逃げようとか考えても、無駄だからね。鍵かけちゃったし。どうなるか、わかるよね?」


ニヤッと不気味に笑うその顔は、あたしには悪魔に見えた。