「ッた…何すんだよ!」


思いっきりクソ男のすねを蹴って、突き放した。


「それはこっちのセリフよ!」


ガッッ


「った・・・!」


「調子のってんなよ?女だからって、手加減しね―から」


グーで頬を殴られた。


口の中に鉄のような味が広がる。


「いった…」


痛いけど、足は動く。


とりあえず、早くここからでなきゃ…。


ダッシュで階段を駆け下りた。


偶然だけど、缶がいっぱい入ってるかごにぶつかってかごが倒れた。


「あの女…ふざけんじゃねぇ!」


缶がいっぱい転がってて、追いかけてこられないみたい。


とりあえず急いで外に出て、少し走ってすぐに公園に入った。


「はぁ、はぁ」


呼吸を整えるために、歩きながら深呼吸する。