ばくばくばくばく
相変わらず、あたしの心臓はうるさい。
背中が熱い。
正確に言うと、背中の一部。
…谷内が触れているところ。
不覚にも、ドキドキしてる、あたし。
そういえば、ここ何年も彼氏なんていない…。
異性に、こうも長い時間触れられてるなんて、久しぶりだ。
だから、ドキドキするんだ。
そう、自分に言い聞かせる。
カチャ
「お?」
そんな乾いた金属音で、ハッとした。
「はーい都筑、監禁かんりょ~う♪」
へ?へ?へ?
「あほな顔してんじゃねーよ。だから鍵閉められんだよ」
鍵しめたんか?
またしめたんか?
このやろう・・・


