私は気づいてしまった。
君はもう一人いる...――――。

君は私をちゃんと見てくれない。
「なにしてるの」
って送っても、
「友達と遊んでる」
ただそれだけ。
「私のこと好きなの?」
って聞いても、
「うん」
この一言だけ。

君は私のこと、どう思っているの?
これは私が君に対する
”束縛”なの?
私は違うと思う。
なんで?なんで?
傍にいてよ。
「好きだよ」って笑ってよ。

机の上に君の携帯。
バイブ音が鳴り響き、
ディスプレーをみると
あの仔の名前。
私に内緒であってるの?
他の子だったらまだ大丈夫。
でもこの仔は...――――。

携帯を手に取りあの仔と楽しそうに
電話する君。
私とは違う笑顔で話す君。
なんで私だけこんなに苦しい思いを
しなくちゃいけないの?
あの仔が”スキ”なの...?

私には見せないあの笑顔。
私には見せない本当の君。
私には話してくれない将来。
私には教えてくれないあの仔との出来事。

なんであの仔には見せて
私には見せてくれないの?
私は君の彼女なんだよね?
わたしのこと、スキなんだよね?
本当なんだよね?

それとも、
私は飾り?
”彼女”っていうウザったい飾り?
違うよね?私は、本物の彼女だよね?
信じていいんだよね?

信じられない自分がいる。
その事が許せなくて取り出した
カッター。
私もとうとうココまで
追い詰められたんだな。
あぁ。君に会いたいよ。
傍にいて。
ぎゅってして。