今は何時だ? 俺は目を細め、壁に掛かっている時計を見た。 ――9時ちょっと過ぎか……。 もう、両親はとっくに仕事に出た後だ。 俺以外の大抵の人間は、活発に活動していることだろう。 まあ、俺には関係ないことだ。 この世界は俺を必要としていない。 だから、俺には世界の動きなんて関係ない。 勝手に回ってろってんだ。