サクラ

こんなに人を好きになったのは、初めてだった。


今までにも、好きになった子はいる。


でも、こんなにも、溺れるほど好きになったのは初めてだった。



今日は、どんな話をしてくれるんだろう?

僕はいつものように、遥菜が話し始めるのを待っていた。


校門を通過した。遥菜は黙ったままだ。


――あれ?


僕が違和感を感じたとき、遥菜は急に、背負っていたリュックを下ろした。


ごそごそと中身を漁る。


「何やってんの?」

僕は不思議に思って、聞いた。