でも、僕は前から、遥菜のことが好きだった。


大抵の女子は僕のことをヘタレだとか、軟弱だとか、アホだとか言う。

僕のことを見下して、パシリにする。

馬鹿とか、キモイとか、はっきり言われると正直、結構つらい。

心にでっかい斧をぶち込まれた気分になる。


でも、遥菜は違った。

いつも優しくて、こんな僕にも笑顔を向けてくれた。

もちろん、僕にだけ優しいんじゃないってことはわかってた。

遥菜は誰に対しても優しくて、男子も女子も含めてみんなに好かれていた。



でも、好きで好きでたまらなかった。