薄暗い玄関に私とあの人の二人。
こんな風に真面目に顔を見たのは
一番最初に集まった以来かもしれない。
あの日からベランダ越しの会話しかなかったから。
かすかに香るシトラスの香水の匂い。
ふんわりと私の横をすぎていく甘い匂いが混ざったさわやかな香り。
抱きしめていたリンゴが、一つ落ちる。
トン…と音を立てて落ちたリンゴは彼の足もとへ。
彼はそのリンゴを拾い私に差し出す。
「…聖が好きなの?。」
そんな言葉と一緒に。
その林檎を受け取ってしまえば、私は彼にどんな印象を与えるんだろう。
会いたがっていたのに。
聖君がドアの向こうから顔を出した時、あんなにもがっかりしたくせに。
誰も傷つけたくなくてみんなのことを考えてしまう私。
姉と比べられてきたあのときのように。
あの手違う部分を誰かに認めてもらいたくて。
誰かに必要とされたくて。
こんな風に気を使って生きてきた。
素直になってもいいんじゃないの?と心が叫んでいる。
こんな風に真面目に顔を見たのは
一番最初に集まった以来かもしれない。
あの日からベランダ越しの会話しかなかったから。
かすかに香るシトラスの香水の匂い。
ふんわりと私の横をすぎていく甘い匂いが混ざったさわやかな香り。
抱きしめていたリンゴが、一つ落ちる。
トン…と音を立てて落ちたリンゴは彼の足もとへ。
彼はそのリンゴを拾い私に差し出す。
「…聖が好きなの?。」
そんな言葉と一緒に。
その林檎を受け取ってしまえば、私は彼にどんな印象を与えるんだろう。
会いたがっていたのに。
聖君がドアの向こうから顔を出した時、あんなにもがっかりしたくせに。
誰も傷つけたくなくてみんなのことを考えてしまう私。
姉と比べられてきたあのときのように。
あの手違う部分を誰かに認めてもらいたくて。
誰かに必要とされたくて。
こんな風に気を使って生きてきた。
素直になってもいいんじゃないの?と心が叫んでいる。
