初めて気付いた瞬間

「どこで見てたんですか?て聞こうとしてる?。」

私の心を呼んだかのように言葉を紡ぐ翔さん。
私がおずおずとうなずくと、静かに微笑んで言った。

「今日は何にもなかったから、このベランダに出てたんだ。早い夜もいいなって思って。」
「…そうだったんですか…。」
「でもさ、君と聖が一緒に帰って来るから、毎晩話してる俺としては気になっただけ。」
「ひ、聖君とは帰りで偶然一緒になって、車に乗せてもらっただけですから!!。」
「…そうなんだ。」

またほほ笑んでくれた。
って、何を必死にフォローしてるんだ…。
べ、別に悪いことをしているわけではないはずなのに、どうしても翔さんの前だと胸がはずんでしまう。
どうして?と心に問いたくなるほどに。


「…あのさ…。」


閉じていた彼の口が開いた。











「その場所、俺じゃだめ?。」