初めて気付いた瞬間

「…綾…?。」

ふと気がつくと、目の前で楓が心配そうに私を見ていた。
目の前で手を振り、生きているかを確認するような面持ちで私を見つめる。

「具合でも悪くなった?。」
「う…ううん。昔のこと思い出しただけ。」

楓は私の言葉を聞いて、真顔で言った。

「もうあんたを比べるやつはいない。だから…もう振り返んな…?。」

楓の優しさが、一言に染まっていく。
私は友人に恵まれたと、感謝していた。