あの騒々しい歓迎会から三日たった。

お鍋の日。
次の日には案の定聖君が飛び起きて大騒ぎしたのを覚えている。

「い、樹!なんで起こしてくれないんだよ!遅刻だっつーの!。」
「お前が起きないのが悪いんだろ。なんで俺のせい。」

隣の部屋から大声で怒鳴り合う声が聞こえる。
男同士で部屋に居ると言うとこんな風なんだろかと思っていた。

笑い声や叫び声で絶えない部屋の周りを、私は苦笑しながら出た。

見慣れない会社への道を抜けて会社へと付く。
そこには楓が笑顔で立っていた。

「おはよ。」
「おはよう、楓。」

いつも通り会社の中へ入ると楓が振り返る。

「で、どう?新しい部屋は。」
「楽しいよ。面白い人ばっかりで(笑)。」
「なにそれ!詳しく話しなさいよ。」





「へーぇ、そんで両隣そんでもって前まで男の子なんだ?しかも、年に近いね?。」

にやにやと気味の悪い笑顔を浮かべながら、楓が言う。

「別に楓が想像してるようなんじゃないんだよ。あくまで隣人でしょ?。」
「でも今から発展することは大いにあるじゃない?。」

自分で言った言葉に自分で妄想初めてにやけている楓をよそに、私はさっさと着替えて帰路につくことにした。

「ちょ、綾?今から飲みにいこうよぉ。引っ越し祝いに。」
「酒が飲みたいだけでしょう?まったく。片付けあるから今日はパス!。」
「綾!?…もー!付き合い悪いよ!。」

ごめん楓、今日は無理だ。

心の中でそう思い両手を合わせて謝った。