一時間後…。
大体の人は酔いが回ってきたのか顔を赤らめている。
翔さんはお酒に強いのか、まだまだ余裕といった顔ではいるが、
聖くんはもう、ボロボロだった。
「うっへー!。」
そんな中聖くんがもう一本のお酒に手を伸ばそうとした時だった。
彼の手をはたき落したのは翔さんで。
「おい!聖!もうやめろ。お前まだ酒なれてねーだろーが。」
隣で翔さんが聖くんに怒鳴る。
聖くんはその手を止めることなくへらへらと無邪気な笑顔でお酒を空ける。
「だってさー!綾ちゃんくるのとかおめでたいじゃんー。」
「そうだけどな、限度ってものはあるんだっつの…。」
そう翔さんが声をかけようとした時だった。
いきなりドタッと床に倒れると、そのまま動かなくなる。
「「!?。」
私も翔さんは驚いて駆け寄ると、そこには…。
「…。」
「…聖?。」
可愛い寝息を立てて寝る聖くんの姿。
「おいおい…おめでたいから飲むんじゃねーのかってな。」
「…そうですね…。」
私達二人は苦笑しながら聖くんの寝顔を見ていた。
