「あの、遅刻なんで。あたし行きますね」 不良に…否、藤森翔にそう告げると、あからさまに焦っている。 「凛ちゃん。俺… どこ行きたいんだっけ?」 いやいやいやいや 「あたしに聞かれても困ります」 すると藤森翔はうちの庭に勝手に入っていき、そこにあった自転車を手に取った。 「さあ!凛ちゃん、乗って!」 あたしは答えない。 …いや、答えられない。