Chord〜変人和音〜


「あの、うちの家の壁なんですけど」

あたしがそう言っても
不良はニコニコ笑っていて。

「俺は藤森 翔。しょうじゃなくてかけるだから」

見事にスルーされた。

「キミは?」

さらに質問された。

あたしは小さくため息をついて名前を言った。

「仲岡 凛。」

「へー。いい名前だね」

地味に嬉しいことを言ったくれた。

「ありがとう」

一応、礼を言って
あたしは腕時計に目を落とす。

…8時35分。
完璧に遅刻だ。