「雪乃?どうしたの?」 聖夜さんの声が聞こえ、顔を上げると目の前に聖夜さんの顔があった。 “ドクン”と跳ねる胸の鼓動。 シャンプーの香り、濡れた髪がセクシーで、胸をドキドキさせる。 「雪乃?何で、泣いてるの?」 えっ? 私は膝に目を落とした。 さっきまで顔を埋めていた膝が濡れている。 その時、自分が泣いているのがわかった。 「ねぇ、雪乃?何が悲しいの?」 聖夜さんの指が私の頬に触れる。 “ビクン”と跳ねる体。 ポロポロと零れ落ちる涙。