秘密恋愛





「大丈夫?少しは落ち着いた?」



しばらくしてレイナさんは、そう言ってニッコリ微笑んだ。


私は無言でコクンと頷いた。



「あいつら、ホントに人間のクズだよ……」



そう吐き捨てるように言ったレイナさんの顔からは笑顔が消えていてた。



「さっきも言ったけど、私も親に捨てられて施設で育ったから雪乃ちゃんの気持ちがわかるの」



あぁ、そう言えば……。


さっきそんなことを言ってたような……。


実際のところ、私は施設育ちではない。


親に捨てられたわけでもない。


だからレイナさんが、施設でどんな仕打ちを受けたのかはわからない。


でも、レイナさんの中で私は親に捨てられた施設育ちで、そこを抜け出したことになってて、それを思い出して泣いたと思ってる。


それは多分、聖夜さんの嘘だ。