どれくらい時間が経ったんだろう……。 聖夜さんの知り合いが来ると聞いてから、1時間以上は経ってるような……。 聖夜さんは座って静かに本を読み、私は目を下に向け、一点を見つめていた。 2人の間に会話はない。 その時、来客が来たことを告げる玄関の呼び鈴が鳴った。 体がビクンと跳ねる。 「来たかな?」 聖夜さんはそう言って、パタンと本を閉じると、立ち上がり玄関に行った。