「これ、雪乃ちゃんにあげるよ」
彼は私の目線に合わせて、しゃがむとそう言って2つ折りにしたメモ用紙を差し出してきた。
顔を上げて彼を見る。
「このメモ用紙に書かれたところに聖夜が眠ってる」
「えっ?」
「医者に長くないと言われた時から、いろいろ準備してたみたい。聖夜に会いに行ってやって?」
私は彼からメモ用紙を受け取る。
彼はその場に立ち上がった。
「あ、ありがとう……」
私は彼にお礼を言った。
この人のせいで聖夜さんは……憎いはずなのに……。
「俺はもう行くよ……」
彼はそう言って、教会の扉に向かって歩き始めた。
彼の背中をジッと見つめる。
扉の前に立った彼は、振り返り私を見た。



