「あの、レイナさん……」
「ん?」
「約束、守れなくてゴメンなさい……」
「約束?」
レイナさんは私を不思議そうな顔をして見た。
「お父さんとお母さんに、話すって……」
「あぁ、そのことね。それは雪乃ちゃんの話したいタイミングで話したらいいと思うよ」
「はい……」
「内容が内容なだけに話しにくい気持ちもわかるけどね。でも昨日も言ったけど、産むって決めたんだったら覚悟しなきゃね」
レイナさんはそう言って優しい笑顔を見せてくれた。
その時、カフェの店員さんが注文したものを持って来た。
「レイナさん、あの……いろいろとゴメン、なさい……。本当は自分がやらなきゃいけないのに……しっかりしなきゃいけないのに……レイナさんに頼ってばかりで……」
私はレイナさんに頭を下げた。
「頼っていいんだって!ねぇ、雪乃ちゃん?」
「はい」
「私ね、アキに言われたの」
聖夜さんの名前を聞いて胸が高鳴る。
言われたって、何を言われたの?
「雪乃ちゃんを守ってやって欲しいって……」
「えっ?」
「だから雪乃ちゃんは何も気にしなくていいの。私を頼っていいんだからね」
聖夜さんがそんなことを……。
聖夜さんがレイナさんにそう言ってくれたことを知って、更に胸がドキドキしていた。



