「雪乃、ワガママ言わないで?」
「いや……いや……」
私は聖夜さんの体に抱きついた。
「いやだ……離れたくない……」
「雪乃……」
聖夜さんは私の背中に手を回した。
「雪乃の綺麗な体が血だらけになっちゃうね」
そう言った聖夜さんは、私を抱きしめる腕に少しだけ力を入れた。
「ねぇ、聖夜さん?逃げよう?」
「えっ?」
「どこか遠くに逃げよう?」
そこで2人で暮らすの。
誰も私たちのことを知らないところで。
「それはダメだよ。そんなことしたら、雪乃も犯罪者になっちゃう」
聖夜さんはそう言って、私の体を離した。
犯罪者になってもいい。
聖夜さんと一緒にいられるなら……。



