「雪乃?声出していいんだよ?助けを求めていいんだよ?」



もう一度、そう言った聖夜さん。


そう言ったあとに、再び私の首筋に唇を這わす。


そして、首筋から唇を離した聖夜さん。



「ねぇ、雪乃……」



確かめるように私の名前を呼ぶ。


私は首を左右に振り、聖夜さんの首に手を回した。



「雪乃……」



少し驚いたように声を出す聖夜さん。



「助けなんて、呼ばない……ねぇ、聖夜さん?私を……私を、抱いて?」



聖夜さんは、私の言葉に目を見開き驚いた顔をした。



「何で……」


「聖夜さん、お願い……」



今まで彼氏なんていたことなく、恋愛経験ゼロの私。


だから当然、男性経験もない。


セックスなんて未知の世界だ。


でも、聖夜さんに抱かれたいと思う気持ちに嘘はなかった。