「雪乃?よく頑張ったね」 聖夜さんはそう言って、私の体を抱きしめたまま頭を撫でた。 「まるで女優みたいだったよ」 そう言ってクスクスと笑う聖夜さんは、私の体から離れると、またいつもの定位置に戻る。 「レイナが単純なバカ女で助かったね。一時はどうなるかと思ったけど」 心が痛かった。 チクチクと針で刺されてるみたいに。 聖夜さんを庇いたい一心でついた嘘。 レイナさんを傷付け、両親も傷付けてしまった。 罪悪感に心が痛かった……。