こんな時でも、聖夜さんに抱きしめられた私の体は正直で……。


胸が痛いくらいドキドキしていて、体は熱を帯びたように熱くなっていた。



「雪乃ちゃん、ゴメン……ゴメンね……」



泣きながら謝るレイナさん。


謝らないといけないのは私の方なのに……。



「雪乃、もう大丈夫だよ……」



聖夜さんは小さい子供に言い聞かせるようにそう言って、私の頭を優しく撫でた。



「レイナ、もう本当のことがわかったでしょ?」


「うん……」


「もしレイナが誰かにしゃべっちゃうと、雪乃は両親の元に帰されてしまうんだ……。僕だって捕まる」


「い、いや……」



レイナさんは泣きながらそう言って首を左右に振った。



「だからね、レイナ。ここに雪乃がいることは誰にも言ったらダメだよ?」


「うん、わかった」



レイナさんはコクンと頷いた。


そんなレイナさんに聖夜さんは手を伸ばし頭を撫でた。